木造十一面観音坐像

【市指定有形文化財】

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光背裏
よみがな もくぞうじゅういちめんかんのんざぞう
員数 1躯
文化財の概要
指定年月日 昭和38年3月20日
所在地 弘前市大字石川字大仏
所有者・管理者 大仏院

光背裏に次の墨書銘がある。
「大檀那板垣将兼 石川之内以総之助扶造営之
仏師 公藤信能 于天正五年丁丑菊月吉日
元禄十二己卯歳十月朔 桜庭五(以下切断)」
天文、元亀の頃、津軽地方は石川大仏ヶ鼻に居城した南部一族の南部高信の支配下であったが、元亀2年(1571年)5月に初代藩主為信が奇襲をかけ、落城させた。この時南部配下だった杉館主板垣兵部は、為信勢に加担し戦功をたてたことから石川城守将に任じられた。銘にある板垣将兼とはこの人のことであり、本像は、彼が旧主高信の霊を慰めるために奉献されたものと伝えられる。
当地方で作られた最古の有銘作品として貴重なものである。

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