石造両界大日如来坐像

【市指定有形文化財】

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金剛界像 胎蔵界像
よみがな せきぞうりょうかいだいにちにょらいざぞう
員数 2躯
文化財の概要
指定年月日 昭和62年1月21日
所在地 弘前市大字津賀野字岡本
所有者・管理者 便心寺

この石仏は、便心寺本堂内の本尊左右に安置されている。台座銘と寺伝によれば、宝暦8年(1758年)南部三戸出身の正誉源海大徳が、両親の菩提を弔うため岩木山に奉納しようとした像であるといわれる。源海は恐山の僧で岩木山赤倉沢において彫像を始めたが、藩から不許可となり村民の協力を得て当庵に移したという。その後石仏を受け取りに来たが石仏が動かず、ここに安置するに至ったとのことである。彫像手法は巧みではないが全体によくまとまり、汚染や磨滅欠損もない。また水かけ大日様と呼ばれ、地域の尊信をあつめている。
大日如来の石仏は当地で他に例がなく、また大きさも稀有のものであり、さらに民間仏の縁起の発生を考えるうえでもその伝承は示唆に富む。

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