【県重宝】
よみがな | わらびてとう |
---|---|
員数 | 1口 |
文化財の概要 | |
指定年月日 | 昭和31年5月14日 |
所在地 | 弘前市大字田町四丁目 |
所有者・管理者 | 熊野奥照神社 |
全長63.5センチメートル、うち柄の長さ13.5センチメートル、反り2.4センチメートル。剱柄より切先まで延打、鍔は角形長方形。柄頭に直径6ミリメートルほどの穴があるが、これは手貫緒を通すためのものであろう。
蕨手刀は、一般的には奈良時代の刀の一種と考えられており、柄頭が蕨に似ていることからこの名称がある。現在あるこの種の刀の大半が出土品であるが、正倉院御物には「黒作横刀」という伝世品もある。本刀も出土品と思われるが、伝来等は定かでない。しかし元禄15年(1702年)の神社由緒書の中にすでに記載されている。
錆が甚だしく刃の部分が欠損し原形を留めないが、日本刀以前のこの形式の刀はまれで、鉄文化の発達過程を知るうえでも重要な資料である。
問い合わせ先
担当:文化財課
電話:0172-82-1642