文永の板碑

【市指定有形文化財】

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よみがな ぶんえいのいたび
員数 1基
文化財の概要
指定年月日 昭和40年9月14日
所在地 弘前市大字鬼沢字二千苅
所有者・管理者 個人

鬼沢字二千苅には、昔「石仏」という地名があったという。おそらく石仏と呼ばれた板碑があったからであろう。また二千苅の「刈」は、中世における田地の面積を表わす単位である。
この板碑は高さ111センチメートル、胎蔵界たいぞうかい 大日如来種子gaiji-bonji-a と文永四年丁卯九月十日の紀年号が、1行に刻まれている。風化のためか、梵字は深い薬研彫やげんぼり ながら輪郭が麿滅し、紀年号はかろうじて判読できる状態である。形姿内容ともに簡素であり、弱い筆跡やたがね 跡には、造立の苦心のあとをしのばせるものがある。
文永4年(1267年)の年紀は、板碑のみならず金石文においても県内最古のものであり、その地名の由来も興味深い。

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