久祥院殿写経

【県重宝】

ken36

よみがな きゅうしょういんでんしゃきょう
員数 8冊
文化財の概要
指定年月日 昭和30年1月7日
所在地 弘前市大字下白銀町 弘前市立博物館
所有者・管理者 隣松寺

鳥ノ子紙折本。縦16.5センチメートル、横6.0センチメートル、金蒔絵手文庫に入る。
久祥院は、三代藩主信義の側室で、四代藩主信政の生母である。幼名を止久、のち与曽、久祥院と称した。彩色兼備の人で、ことに菊を愛し、調度品・衣粧器具などすべて菊の花の模様を用い、別名菊御前ともいわれた。信政が名君とうたわれたのも久祥院の育成によるものと伝えられている。
本写経は、妙法蓮華経八巻を浄書したもので、かな書きであるところに特徴が見られ、筆跡もみごとである。享和3年(1803年)の『寺社領分限帳』に記載される「信政公元禄五年八月御寄進 一、仮名書法華経」に比定される。
なお久祥院は元禄5年(1692年)4月に没した。

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