薬師如来三門本尊

【県重宝】

ken21

よみがな やくしにょらいさんもんほんぞん
員数 1躯
文化財の概要
指定年月日 昭和32年1月11日
所在地 弘前市大字西茂森一丁目
所有者・管理者 長勝寺

本像は、長勝寺三門(国指定重要文化財)二階の中央に安置されている。禅宗寺院の三門楼上には釈迦像を祀るのが一般的であり、当像も記録には釈迦とあるのに、いつどのような理由で薬師如来と呼ばれるようになったのか不明である。左手首の矧目はぎめより欠失しており、印相や持物は確かめられない。
像は九重座に立ち、寄木造、玉眼、切付螺髪きりつけらほつで、白毫びゃくごうは水晶である。体躯は肩部分で縦に三材を矧いで作られており、内刳うちぐりは大きいが内部は粗雑な削り方で銘はない。頭部は首柄で体躯に差し込まれている。表面は螺髪のみ群青で彩色され、他の部分や当初からの光背はすべて金箔押しである。
像の様式からみても寛永頃のものとして矛盾はなく、三門創建以来の当初像として貴重である。

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担当:文化財課
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