十一面観世音立像

【県重宝】

ken22

よみがな じゅういちめんかんぜおんりゅうぞう
員数 1躯
文化財の概要
指定年月日 昭和33年6月25日
所在地 弘前市大字新寺町
所有者・管理者 袋宮寺

寄木造漆箔彫眼で像高595センチメートル津軽地域最大の近世彫刻である本像は、奈良長谷寺の十一面観音像の伝統を追ったもので、地元では「背高観音」の別名で呼ばれている。
正確な構造分析は未完だが、前後の割矧わりはぎではなく体躯本体の上部と下部を接合し、背面と左右の腕などをぎ付けているように思われ、これだけの巨像であれば当然であろう。ちなみに両脚部の周囲は約330センチメートルである。
延宝5年(1677年)に藩主信政の命で制作されたといい、『永禄日記』に同年8月に無量院観音堂建立が記されていることから事実であろう。また、制作者には江戸を代表する仏師松雲元慶(1648~1710)の伝承もある。
当寺では随時参拝が可能である。

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