木造勢至菩薩坐像

【市指定有形文化財】

shi32

よみがな もくぞうせいしぼさつざぞう
員数 1躯
文化財の概要
指定年月日 平成11年10月27日
所在地 弘前市大字茂森新町四丁目
所有者・管理者 加福不動寺

合掌し跪座きざする菩薩像で、柔らかい肉付けでありながら細身の体で、直立に近い姿勢をもつ。なで肩や膝の柔らかな張り、控えめな衣紋の表現、体躯に比してやや大きめの頭部などの特徴をもつ。
構造は体幹部に左右及び膝の部材を寄せ木し、頭部は差し首となっており、当初は瓔珞ようらく天衣てんねなどがあった痕跡が認められる。また両手首から先と白毫珠は後補で、面部も近世に補整されているほか、面部と肉身部に補彩が施されている。
市内に現存する仏像中で最古の作であり、後世の補修を受けながらも気品のある姿態を伝える優れた仏像で、十二世紀後半の院政期の特徴をうかがい知ることができる貴重なものである。同寺には、信徒の寄進により伝わった。

問い合わせ先

担当:文化財課
電話:0172-82-1642