銅鐘

【重要文化財】

kuni24

よみがな どうしょう
員数 1口
文化財の概要 嘉元四年八月十五日大檀那崇演ノ銘アリ
高さ103.5センチメートル、径76.5センチメートル、厚8.5センチメートル
指定年月日 昭和16年11月6日
所在地 弘前市大字西茂森一丁目
所有者・管理者 長勝寺

銘文 皇帝万歳 重臣千秋
風調雨順 国泰民安
嘉元四年丙午八月十五日
大檀那相模州菩薩戒弟子 崇演
当寺住持伝法沙門 徳熙 謹書
施銭檀那 見阿弥陀仏 沙弥道暁
沙弥行也
平高直 安倍季盛 沙弥道性
沙弥行心 丹治宗員 平経広
源光氏 僧證厳  沙弥道法
藤原宗直 藤原宗氏 沙弥覚性
勧進都寺僧良秀 大工大夫入道

この鐘は、もと藤崎にあった満蔵寺( 現万蔵寺 )に寄進されたものと伝えられる。伝承では、同寺の開基は鎌倉幕府の五代執権北条時頼で、もとは臨済宗に属し護国寺と称したという。その後曹洞宗に改め、慶長年間弘前に移ったものである。
鐘は、嘉元4年(1306年)の紀年銘が切られているところから嘉元の鐘と呼ばれる。寄進者の中にある崇演とは九代執権北条貞時の法名であり、沙弥道性は、『津軽降人交名注申状』にみえる曽我太郎兵衛入道々性と考えられる。源光氏は中別所の板碑にもその名が見られ、高杉郷主と思われ、また安倍季盛は安藤一族と考えられる。
中世を知る文献が少ない当地にあって、北条氏と津軽の関係を示す貴重な資料である。

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